2015年6月11日木曜日

サードウェーブコーヒーは何が新しい?ニューヨークで体験してわかったこと

カリフォルニアの「ブルーボトルコーヒー」の東京上陸で、
日本でも一気に熱が高まったサードウェーブコーヒー。

連日ニュースやインターネットで記事は読んでいましたが、実際のところいまいちピンとこず、
「何が新しいんだろう?また海外初の『オシャレなカフェ』トレンド?」くらいの認識でした。

そんな疑問を解決すべく訪れたのは、スタンプタウン・コーヒーロースターズ
サードウェーブコーヒーの火付け役ともいわれる、オレゴン州ポートランド発祥のカフェです。

有名な観光スポット、エンパイア・ステートビルから歩くこと20分。
アーティスティックなインテリアで有名な「エースホテル」内にある店舗は、
思っていたよりこぢんまりとした店構え。

▲エースホテルのエントランス左側が「スタンプタウン・コーヒー・ロースターズ」


店内に入ると、正面にはカウンター。
黒板に手書きされたメニューとブラウンを基調としたインテリアが、
肩の力抜けた心地よさを演出しています。

▲個性的なスタイルのバリスタたち(写真は許可を得て撮影しています)

向かって左側の棚では、コーヒー豆を販売。
スタンプタウン・コーヒー・ロースターズらしさを表現した「ハウスブレンド」に加え、
インドネシアやエチオピア産のフェアトレードのコーヒーなど、
種類は多くありませんが、それぞれの魅力が際立つ個性派揃い。

▲異なるバックグラウンドを持つコーヒーが並ぶ棚は、さながらニューヨークの縮図!

注文から3~5分程度で出てきたコーヒーがこちら。
丁寧にハンドドリップされたコーヒーには可愛らしいラテアートが。

さて、ここでひとくち。


「ん!?これは何!?」

キュートな見た目とは裏腹に、舌の深層までじわじわと浸透していくような
力強さと苦味は、今まで飲んだとのコーヒーにも勝るインパクト!

それは例えるならば、人生の光と影を味わい尽くした大人の男性のような力強さと余裕、
そして遊び心を思い起こさせるような深い味わいなのです。

通りを下を向いて足早に過ぎる人たちをぼんやりと眺めながら
コーヒーを味わっているうち、外の喧騒がふと遠くに感じられ、
ふと肩の力が抜けるような感覚に。

「ん?この香り、味わい、舌へのじわじわ感、驚き、
この体験全体の『生っぽさ』がもしかしてサードウェーブ?」

そんな感覚が確信に変わったのは、帰国後に公式ウェブサイトをチェックしてから。
そこにはこんな言葉がありました。

'Coffee is about pleasure.
It's that moment when your hand is warmed by the mug,
you bring it up to your nose, inhale deeply and then take a sip.'



「コーヒーとは、幸福感。マグを持った手が温まり、鼻に近づけてその香りを吸い込む。
そして一口目を楽しむ。その瞬間全てがコーヒーを味わう喜び」

そう、サードウェーブコーヒーの真髄は、心地よいインテリア、
バリスタの高い技術、BGM、コーヒーの香り、味わい、立ち上る湯気、
その全てが織り成す体験のリアルさが目の前の喧騒からふっと意識を解放してくれる、
そんな体験全体にあるのかも知れません。

皆さんも日本で、海外で、そしてご自宅で、
「自分だけのサードウェーブ体験」を楽しんでみてください。

Cafe Info:
Stumptown Coffee Roasters, Ace Hotel New York
18 W 29th Street
New York, NY 10001
URL: https://www.stumptowncoffee.com/

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